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トンネルの中にあるジェットエンジンのようなものは何か?

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ジェットエンジン

高速道路のトンネルを走っていると、たまにトンネル上部に飛行機のジェットエンジンのようなものが設置されている事があります。あれはジェットファンと呼ばれるもので、一言で言えば巨大な換気扇です。走行中にはよくわかりませんが、長さは約4メートル近くに及びます。全てのトンネルに設置されているわけではなく、比較的長いトンネルに設置されています。

ジェットファンが設置される理由

短いトンネルであれば外から風が吹き込んだり、自動車の往来で簡単に換気ができます。しかし、長いトンネルである場合は自動車の排気ガスが充満し、空気が汚染されていってしまいます。更に自動車が対面するトンネルでは内部の風の流れが相殺され、換気が一向に進みません。特にトンネル内で渋滞となると、空気の汚染は更に進みます。

トンネル内部に排気ガスの充満が進行すると、霧のように視界が悪くなってしまいとても安全に走行できる状況ではなくなります。落下物の認識や渋滞発生時には大事故に繋がりかねません。その為、ジェットファンで強制的に換気を行って視界の悪化を防ぎます。

ジェットファンの動作

構造や大きさはジェットエンジンに似ており、風速は最大出力で約30メートル/秒に及びます。台風の暴風域で風速25メートル/秒以上ですから、そのレベルとなります。扇風機ほどの風力では話になりませんから、それ程の風力が必要です。しかし常に最大出力で動いているわけではなく、風力を落としている時もありますし停止しているときもあります。

トンネル内の風速や風向き、交通量、空気の汚染度をリアルタイムで測定し、換気の必要があるときだけジェットファンが動いているのです。

おわりに

高速道路の安全な走行の為にしっかりと役割があるジェットファンでした。近年では自動車の排出ガス低下してきており、不要になってきているところもあるそうです。

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