ある日、友人からこのような事を言われました。「うわ、おまえの車のフロントガラス割れてるぞ。」と。確かにそこにはヒビというか、わずかに割れた跡がありました。幸い助手席の方の隅だったので言われるまで気が付きませんでした。少し前に高速道路でカチン!!という大きな音が鳴ったのを覚えていて心当たりはそれくらいです。
そのフロントガラスのヒビ、割れですが、気にならない所だから放置しておいてもいいか。なんて事を最初は思っていたのですが、放置しておくのはあまり良くないという事がわかりました。最初は小さなヒビかもしれませんが、しばらく放置しておく事により車の振動で亀裂が広がっていく可能性があるのです。確かに1週間ほど対処せずに乗っていたのですが、わずかに大きくなっている気がします。亀裂が広がって大きなヒビになってしまうともう取り返しがつきません。更に言うとフロントガラスのヒビは車検に通らないという話も経験者から聞きました。なので、早急に手を打たなくてはいけません。
目次
フロントガラスのヒビ・傷の修理方法は?
飛び石で車のフロントガラスにヒビが発生した場合の修理方法は大きく分けて2つあります。
ディーラーや専門業者に修理を依頼
まず一番確実なのはプロに修理を依頼する事です。いつも定期点検に出しているディーラーでも連絡すれば修理対応をしてくれますし、それ以外の民間のガラスリペア業者でも可能です。
自分で修理する
ちょっとリスクがある方法ですが、自分で修理する事もできます。専用のガラスリペアキットがオートバックスなど自動車用品店で販売されています。ただし自分で修理できるのは2cm程度のキズまでです。それを越える場合はディーラーや専門業者に依頼するしかありません。ガラスリペアキットは以下のような商品です。
修理費用・金額は?
フロントガラスのヒビの修理方法にも実は2通りあります。まずガラスリペアという修繕で、ヒビに透明な修繕液やボンドを流し込んでキズを目立たなくしてそれ以上ヒビが広がらないようにします。もう一つはフロントガラスを丸ごと交換する方法です。ヒビが大きい場合はフロントガラス交換しかありません。この2つで修理費用が大きく異なります。
ディーラーに修理依頼した場合
ディーラーに修理費用の見積もりをした所、以下のようになりました。
- ガラスリペア:18,000円~30,000円
- フロントガラス交換:100,000円~200,000円
上の料金はホンダ車の場合です。メーカーや車種によって料金が異なるでしょう。ガラスリペアの修理費に幅があるのはキズの大きさによっても異なりますし、ディーラーによっても見積もり費用が異なりました。もしディーラーに修理を依頼するなら複数問い合わせれば安い所が見つかるかもしれませし、ディーラー以外のガラスリペア業者ならもっと安いかもしれません。
フロントガラス全交換も料金に幅があります。これは高級車になればなるほど修理費が高くなります。ガラスの価格高騰も相まって近年修理費も値上がっているようです。自動車保険に入っていれば2万円程度で交換できるようですが、保険料が高くなってしまいます。
修理期間について
ガラスリペアなら1日、フロントガラスの全交換なら3,4日かかるそうです。
自分で修理した場合
自分で修理した場合は、ガラスリペアキットの費用しかかかりません。大体3,000円前後です。自分で修理成功すれば一番安いですが、失敗のリスクが付きまといます。
修理期間について
自分で修理した場合は、1時間以内で終わります。
フロントガラスのヒビは車検に通らない?
フロントガラスのヒビは車検に通らないという話をよく聞きます。実際にディーラーで尋ねてみた所、私の場合の1cm程度のヒビ・傷で視認性を阻害しない助手席の端の方であれば車検は通るそうです。一番の問題となるのは視認性です。もし、運転席の目の前にヒビが出来ているのであれば車検は通りません。
ただ、小さなヒビでも車の振動や冬場の暖房で亀裂が大きくなってくる可能性があるのでもしそうなった場合も車検は通らなくなります。
自分でフロントガラスの補修・修理に挑戦
1万円くらいならプロにおまかせしようかなと思っていましたが、修理費用が2万、3万と聞いて自分でフロントガラスの補修に挑戦してみる事にしました。使用したのはカーメイト車用ウインドリペアプロシステムセットです。ここで一つ確認して頂きたいのですが、割れてしまったガラスを割れる前に戻す事はできません。このリペアキットは傷を目立たなくしてこれ以上の広がりを防ぐものですので最終的に少し跡は残ります。
また、どんなキズでも補修できるわけではありません。2cm以上のキズ、窓の縁から5cm以内にあるキズ、2箇所以上のキズ、ガラス内部のキズは補修できません。箱に書かれているので自分のキズと見比べて確認しましょう。
このリペアキットには、フロントガラス修繕に必要なものが揃っています。あと必要なものと言えば乾いた綺麗なタオルくらいです。
説明書を見ると、補修作業を簡略化したり誤った手順で行うと失敗する恐れがありますとか、手順通りに行ってもヒビが広がる事が稀にありますなど不安になる事も書かれています。不安ならプロに任せろという事ですね。
作業に適した環境
雨天時、湿度が高い時は補修が上手くいかない事があるので、晴れた日が適しています。作業時は太陽光が当たらない屋根がある場所で行う必要があります。フロントガラスが濡れた状態では作業できません。
ガラスの表面温度が10℃~20℃が良いそうですが、気温が10℃以下など冬場の作業は失敗するリスクが高まります。
使い方
補修の手順書を見ると結構手順が多くてややこしい内容が書かれています。怖気づかずに落ち着いて読み飛ばさずに手順書通りに行いましょう。手順書は必ず読んで下さい。
まずはフロントガラスのヒビ部分を洗浄して乾かしゴミや汚れを取り除きます。
台座の穴がヒビの中央に来るように台座を取り付けます。付属の補修液を台座に注入します。注射器をメモリ4の所まで引き下げてから台座に取り付けます。ここまで作業すると上の写真のようになります。自分の車に手術しているような図ですね。
その後、手順書通りに注射器を引き上げたり引き下げたりして減圧と加圧を10回繰り返します。その後注射器と台座を取り外し、ヒビの中央に補修液を2,3滴垂らして付属の保護フィルムで覆います。そして、フロントガラスに太陽光を当てて硬化作業を行います。夏は15分、冬は30分程度です。
補修液が固まったら保護シートを外します。補修液が固まった跡が残るので、付属のカミソリで固まった補修液を削り取ります。カミソリでガラスを擦るなど傷が付きそうで不安になりましたが、刃が垂直になるように押し当てて平行に動かせば意外と傷は付きませんでした。
補修の結果は?
全くの素人がフロントガラスの補修をした結果…、これで本当にヒビが目立たなくなったのでしょうか。
台座を取った時には「おおっ!」と驚きました。よく見ると若干跡は残っていますがかなり目立たなくなっています。これは十分に及第点ではないでしょうか。自分でやってここまで目立たなくなるなら言う事はありません。
プロに依頼すると2万から3万かかる修理費が3,000円弱で済ませる事ができました。修理に何万もかけたくなければ、自分で修理する事も検討してみてはいかがでしょう。素人の私にもできました。
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