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日の目を浴びなかったクラシック界の女性作曲家たち

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かねてから疑問に思う事がありました。音楽の授業で習うクラシック界の作曲家は男性ばかり。何故女性作曲家はいないのだろうと。

ベートーヴェン、モーツァルト、ショパン、ドビュッシー、ハイドン、メンデルスゾーン、挙げればキリがありませんが広く知られている作曲家はほぼ男性です。

しかし知らないだけでクラシック界にも多数の女性作曲家がいた事がわかりました。

何故女性作曲家は目立たなかったのか?

それは社会を取り巻く状況が女性作曲家たちの活動を妨げていたという所にあります。現代においても男性中心の業界があるように、クラシック音楽界でも男性中心の世界でした。

女性は家庭に留まって夫のサポート、家事、育児に専念するのが当たり前という考え方が主流でした。そのため、音楽教育はもちろん高等教育も制限されており、就職できる職業も限られていました。尚更作曲家になるのは困難だったといえるでしょう。

しかし、このような女性に対する制限や差別は主流であったとはいえ、一部では音楽教育や高度な教育が女性にも開かれていました。その中から才能を開花させた女性作曲家が誕生する事がありました。

女性が作曲家として成功するには、家族や周囲の環境に恵まれている必要があったという点が、クラシック界で男性作曲家が多くを占める理由です。

クラシック界の女性作曲家の一例

クラシック界で活躍した女性作曲家の一部を紹介します。

ファニー・メンデルスゾーン

ファニー・メンデルスゾーンは、19世紀のドイツで活躍した作曲家です。メンデルスゾーンと聞いてピンと来るかもしれませんが、世に広く知られている「フェリックス・メンデルスゾーン」の姉です。彼女は、幼少期から音楽の才能を発揮し、600曲以上の多くの作品を残しました。

クララ・シューマン

クララ・シューマンは19世紀のドイツのピアニスト・作曲家です。ロマン派時代に活躍した女性作曲家として知られています。シューマンと聞いてピンと来るかもしれませんが、広く知られている「ロベルト・シューマン」の妻でした。2人で切磋琢磨してお互いの音楽を評価し、互いに02153音楽活動を行ってきました。

セシル・シャミナード

セシル・シャミナードは19世紀末から20世紀初頭のフランスのピアニスト・作曲家です。当時の音楽学校は女性の入学を認めていなかったため、作曲家のバンジャマン・ゴダールに弟子入りして作曲を学びました。18歳のデビュー以降は徐々に作曲家としての知名度を上げ、最終的には当時の女性作曲家として最も成功した人物となりました。

エイミー・ビーチ

エイミー・ビーチは19世紀末から20世紀初頭のアメリカのピアニスト・作曲家です。4歳から作曲を始め天才ぶりを発揮し、16歳でピアニストとしてデビューしました。女性作曲家として初めて成功したアメリカ人女性として知られています。

おわりに

その他にも多くの女性作曲家がクラシック界で活躍しました。多くの作品を残しつつもあまり演奏されずに忘れ去られていくという背景がありました。しかし近年は女性作曲家の作品にも注目が集まっています。

クラシック界の女性作曲家の作品を弾いてみたいという場合、楽譜オンラインライブラリの IMSLP には多くの楽譜が収蔵されています。

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