2015年7月末、小林幸子さんの声を基に開発された VOCALOID、Sachiko が発売されました。(ダウンロード版先行)
小林幸子さんと言えば紅白歌合戦での豪華で壮大な衣装でラスボスとも揶揄されます。そんな小林幸子さんの声で曲を作れるとなれば好奇心も溢れてきました。
私もつい買ってしまったのですが、私の VOCALOID の常識は VOCALOID2 で止まっています。VOCALOID4 の Sachiko を使う上で詰まった事、困ったことをまとめます。
Sachikoのブレスの入れ方
VOCALOID2(初音ミク等)でブレスを入れる時は、ノートに ALT + ↓を入力し br2 等を入れたらブレスになりました。しかし、Sachiko ではブレスは鳴りませんでした。ここでは VOCALOID2 の常識が通用しないようです。
どうするかと言えば、Sachiko ライブラリに付属されている Wave ファイルの中にブレス単体が入っていました。短いものから長いものまでブレスだけでかなりのバリエーションがあります。これを VOCALOID4 エディタで「ファイル
→「インポート」→「Wave」で挿入するのですが、これがブレスの位置調整などすこぶる扱いにくくてめんどくさいです。
ということで、VOCALOID4エディタでは歌声だけ作ってブレスは DAW に直接ブレスの Wave をインポートして編集しました。
Sachikobushiの使い方
VOCALOID4 Sachiko には Sachikobushi という強力なプラグインが付属しています。これが何かと言うと、小林幸子さんの歌い方、すなわちこぶしなどを再現するプラグインです。ベタ打ちではやはりボカロそのものの歌声なのですが、Sachikobushi プラグインを通せば声のゆらぎなど小林幸子さんの歌声に近づくことができるのです。
Sachikobushi を使うにはそのフォルダを適当な場所に置き、ジョブメニューから「Jobプラグインを管理」を選択。
左下の「追加」をクリックして、Sachikobushi のフォルダがある場所へ行き、「Sachikobushi.lua」を選択します。
メロディーを入力し、歌詞も入れたらノートを全選択します。ジョブメニューから「Jobプラグインを実行」を選択してSachikobushiを選択して実行をクリックします。これで完了です。
Sachikobushiの感想
確かにこのプラグインを使えば小林幸子さんの歌い方、こぶしなどを再現できて人間味が加わります。一時はこれは凄いと感動しました。しかし、やはりプラグインはプラグイン。そのままでは不自然な声のトーン、不安定な感じは否めません。より人間の歌に近づける為には、このプラグインを使いつつ更なる微調整が必要だなと思いました。
Sachikoで曲を作ってみた
Sachikoの実力を試す為に作ってみた曲はこちら。やはり何か不安定です。