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IoT時代に必要なスキルを徹底分析、必要な3つの事とは?

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IoT と聞いて何を思い浮かべるでしょうか。スマートスピーカー、時計型のウェアラブル端末といった身の回りモノから、スマートハウスや工場・プラントの予知保全まで様々な事例があります。

しかし、世界にはさらに大規模、ユニークな事例も増えてきています。日本でも今後 IoT テクノロジー活用がより進むことが期待されますが、グローバルレベルでは遅れをとっています。その大きな原因は「IoT人材不足」と言われています。

ここでは日本国内の IoT 人材、そして求められるスキルに着目しながら世界の最新事例や今知っておくべき日本の課題について紹介します。

モノにつながるインターネット 活用事例と最新動向

IoT はご存知の通り「Internet of Things」の略称です。IoT テクノロジーを活用すると、インターネットサービスを享受するためにモノがあらゆる情報の「出口」として、さらには一方でモノが人や乗り物、物流、施設の状況などあらゆるデータを取集する「入り口」にもなります。

もちろん日本でも IoT を利用したサービスや製品の発表がありますが、海外事例と類似していたり日本発というアイディアがなかったりという現状がほとんどで、今後に期待大というところではないでしょうか。2020年の東京オリンピック・パラリンピックをひとつの契機に IoT を活用した観光客向けサービスやセキュリティ管理など、多くの企業が商機を狙って準備している段階なのかもしれませんね。

世界に目を向けてみると、IoT は個人用途を超えて「都市計画」など国・政府が主導する大規模展開、実用化が進んでいる例が目立ちます。

スペイン・バルセロナは街中に IoT が施された最先端都市です。Cisco社の発表によると、ごみの収集などの行政サービス、公共施設のエネルギー管理、交通、雨水再利用、スマートパーキングなどWi-Fiを利用したデータ分析・管理によって「スマートシティ」を実現しているとのことです。同社によると他の様々な IoT の取組みを含め、バルセロナ・シティでは年間89億ユーロ(1ユーロ120円換算で約1.07兆円)の効果を生んでいるといいます。

他にも環境都市オランダ・アムステルダムではIoE(Internet of Environment)を進めており、自転車シェアリング、電気自動車のスマートパーキング、またセキュリティ対策による電気代節減などをの具体的施策を進めています。

お隣の中国でも、5G を皮切りに中国主導の通信方式の実現に国をあげて取り組んでおり、それによって加速するであろうIoT開発・実用化を国家の重要施策と位置付けています。

IoT人材が足りない?日本がテクノロジー国に返り咲くには

日本においても IoT の社会実装の価値は認められており、進めていくべき課題とされています。総務省「平成29年版情報通信白書」によると、IoT 社会実装の推進により、住民サービスの充実、地域の 生産性向上、労働参加拡大と労働の質向上、新商品・新サービスによる需要創出などの効果が期待できると位置づけられています。

しかしながら日本国内の現状を見てみると、IoT を推進するにあたり改革人材・テクノロジ人材不足という観点で大きな問題があるようです。

2018年2月ガートナー社の調査によるとIoT推進を進めている企業ほど「慣習やルールを刷新する決断力が足りないと思う」「テクノロジ人材が不足していると思う」と回答したといいます。

図1. 慣習やルールを刷新する決断力が足りないと感じているか

図2. テクノロジ人材が不足していると感じているか

IoT 人材に求められるスキルとは

世界各国の大規模 IoT 事例に並ぶ事例を日本で実現するためには「人材」問題を避けては通れません。

IoT 人材不足は技術者シェアリングで解決できるという声もありますが、必要なのはテクノロジースキルだけではなく、発想力、サービス化のアイディア力など多岐にわたるでしょう。

そこでここからは、IoT 人材に求められるスキルについて3つ考察をしていきます。

【IoT人材に求められる3つのスキルとは?】

1.「アナログ設計の知識と技術力」

IoT ソリューションというと、ネットワークやクラウドサービスなどソフトウェア面での技術スキルに目が行ってしまうことも多いですが、「モノとつなげる」点に関して必要となるのは「アナログなハードウェアスキル」です。

IoT テクノロジーの発展に伴い、電子部品も小型、定電圧、低消費電力でアナログ信号の転送を行えるように進化をしています。(IoT 電子部品の例:RF同軸アダプタ)このようなハードウェアを使ったアナログ設計技術や高周波回路、アナログ・デジタル混載、パワーマネージメントなどといった非常に多くの技術が欠かせないスキルになっています。

2.「モノ起点の発想力」

ネットサービスをつなげる先の「モノ」の特性に注目して発想する力も重要です。

映画・動画配信サービス Netflix の日本攻略戦略は「モノ」に注目して市場を席巻しました。同社はメーカーにリモコンの製作費の10%を負担することで、リモコン本体に「Netflix ボタン」をつけることに成功しました。

テレビのある家庭には必ずある、テレビを見るときに必ず見る、そして製造原価が安いというリモコンの特性を利用して、わずか2,500万円の負担で日本市場のネット対応のテレビ250万台を攻略した、という話です。Netflixの年間マーケティング費用は6,000億円ということなので、この発想力がいかに効果的なものだったか分かります。

IoT はネットサービス起点になることが多いですが、「モノ起点の柔軟な発想」ができると商機を見つけるための戦略的な人材として重宝されるでしょう。

3.「消費者視点のサービス化力」

最後はいうまでもなく消費者視点を持てるか、ということ。「IoT の本末転倒」として海外で有名なのは Juicero 社のコネクテッドジュースメーカーの話です。

Wi-fi に接続して人の手いらずでコールドプレスジュースが作れるとして売り出された製品だったのですが、実は4万円もする機械は不要でジュースパウチを手で絞るのと変わらないということが分かり消費者は大激怒。また機械にセットする専用ジュースパウチ自体も高いということで、同社の IoT プロジェクトはあえなく頓挫したといいます。(原文はこちら

あらゆるモノにネットがつながるテクノロジーとはいえ、消費者の立場にたっていないサービスは IoT の世界で成功することは出来ません。IoT 人材にはこうしたサービス化力も必須のスキルといえるでしょう。

おわりに

IoT 時代に求められる人材のスキルについての豆知識をお届けしましたが、是非これからの日本の IoT 社会実装に向けて、スキルとアイディアを持った人材が様々な業界で活躍することを期待したいと思います。

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