ネジと言えば日常生活で使う家電や生活用品に数え切れない数のネジが使われています。当然自分で家具などを組み立てる時には自分でネジを締める機会もありますし、ネジをドライバーで締めるという事は多くの人が経験があると思います。
そのネジを締める時に、ネジに丸い金属の輪っかを入れる時があります。それはワッシャー(座金)と呼ばれますが、ネジにワッシャーがないものもあるのでこのワッシャーには何の意味があるのか前々から疑問でした。ネジなんて締まればいいのですから、ワッシャーとか無くてもいいのでは?と。
しかし、無意味にあの金属の輪っかを付けているわけもありませんでした。
ワッシャーを付ける意味
ワッシャーを何故付けるのか?それにはいくつかの意味がありました。
圧力の分散
ネジを差し込んで締める素材には、金属、木材、プラスチックなど様々なものがあります。ワッシャーなしでネジを強く締めてしまうと、ねじで固定する木材などが陥没しねじがめり込んでしまう事があります。ねじがめり込んでしまうと固定する力もやや小さくなり、ねじが緩んでしまう原因となってしまいます。
陥没するという事はねじの頭の面積が小さいという事です。力がかかる部分は面積が小さいほどその一点に集中し、面積が広いほど力が分散されます。ねじにワッシャーを入れるとネジの頭よりも面積が広くなる事がおわかりでしょうか?その状態でネジを締めると、ネジを差し込んで締める素材に対する力も分散されて、ネジのめり込みを防ぐことができるという事です。
ねじの緩みを防止する
バネのような形をしたワッシャーはスプリングワッシャーと呼ばれますが、これにはねじの緩みを防止する意味があります。普通の金属の輪っかのワッシャー(平座金)と合わせて使われる事もあります。
電気を通さないようにする
電子機器の分野では電流を絶ち通さないようにする為にプラスチックなど絶縁体のワッシャーが使われる事がありますが、一般的には普通の人が目にすることはない所ですし使うことはない用途です。
ワッシャーの向きに表裏はあるか?
ワッシャーを側面からよく見てもらうと、微妙に表と裏で形が違います。具体的には片方はきれいにスパッと平らなのですが、もう片方はやや丸みを帯びています。どっちの面をねじの頭側にすれば良いのだろうか?と思ってはいますがいつも適当に使っています。
ワッシャーに表裏はあるか?それは具体的な決まりはなく、表裏関係なく使えます。ワッシャーの平らな方をねじを締める素材側にした方が圧力の分散はより効果的ですが微々たるものです。逆に丸みを帯びた方をねじを締める素材側にするとネジ跡が付きにくいです。
結論は特別な理由がない限りどっちでも良いという事です。
おわりに
全てのネジにワッシャーが付いているわけではありません。必要な所にはちゃんとした理由があってワッシャーが取り付けられている事がわかりました。