私が脱出ゲームを作り始めたのは2006年の事です。脱出ゲームをプレイしているうちに自分でも作ってみたくなったのがきっかけです。
これまで脱出ゲームを作ってきた経験と、色々な脱出ゲームをプレイした経験から見出した「愛される脱出ゲームの作り方」を紹介します。
目次
脱出ゲームとは
脱出ゲームとは何ぞや?についてはこちらの記事をご覧ください。
愛される脱出ゲームの作り方
ネット上にはかなりの数の脱出ゲームが公開されています。中にはとってもプレイしやすく親切なものから、ストレスが溜まるような不親切なものまであります。やはり愛される脱出ゲームになるには、プレイしやすく気持よくプレイできる脱出ゲームである事が大切です。
クリックポイントは広すぎるくらいが良い
私の初期の頃の脱出ゲームではクリックポイントがシビア過ぎるというご意見をよく頂いていました。それ以後はクリックポイントを広めにする事を心がけてきました。作者はこれくらいの広さのクリックポイントがあれば大丈夫だろうと思っていてもプレイして頂いた方にとっては狭かった。このような認識の差はこれに限らずよくあります。脱出ゲームはクリックポイントを探すゲームではないわけです。
またわざとクリックポイントを狭くして難易度を上げている脱出ゲームもありますが、これではストレスばかり溜まって愛される脱出ゲームにはなれないでしょう。難易度なら謎解きで勝負。
数式や計算で難易度を上げるなど愚の骨頂
これも私の初期の脱出ゲームではよくありました。でも当時は当時でこれで良しと思う事がありました。
初期の脱出ゲームは「対象:高校生以上」などとして、学校で学んだ知識を脱出ゲームで活かしてもらおうという考えの基で作っていました。なので無駄に暗号で「二重根号」や「階乗」などが出てきました。高校数学Ⅱレベルですね。ですが、後に数Ⅱはすべての高校生が学ぶものではないと知って、失敗だったと思うようになりました。
誰でもプレイできるものを作ろうと思えば、数式や特別な知識に頼るべきではないですね。
脱出ゲームプレイ画面例
使わないボタンは逐一消す
使えないボタンなのに表示させておいても意味はありません。むしろ混乱を招く事があります。
例を挙げますと、脱出ゲームの視点移動ボタンについて。視点移動ボタンを使ってほしくない時は、ボタンを表示させたまま使えないようにするのではなく消してしまうのが一番です。ボタンが見えるのに動作しないのはストレスになります。
これは動画サイトに上げられている実況プレイ動画を見て気がつきました。アイテム詳細画面を出したまま視点移動ボタンを連打されている様子をみて、これは改善しなければならないと思いました。
もう使わないアイテムは選択できないようにする
脱出ゲームの流れ上、もう使わないアイテムは半透明表示にし選択できないようにしました。
使わないアイテムも表示させたままだと、「このアイテムはまだ使うのかな?」と考えさせてしまいます。
これは、他の作者さんの脱出ゲームをプレイしていて気付きました。親切すぎる気もしますが、これによって混乱したりストレスが溜まる事を避けられるなら親切すぎる方がいいです。
完全攻略OK、動画サイト配信OK
私が制作した脱出ゲームは完全攻略、動画サイト配信を許可しています。当初、完全攻略禁止にしてもどうせすぐに広まっちゃうと思って許可にしました。
ですが、完全攻略を禁止にしていらっしゃる作者さんのゲームは本当に攻略が出回ってない事を知り、それを考慮してもやはりうちでは攻略を許可しました。脱出ゲームをプレイしていて詰まって途中でプレイを止められるより、詰まった所だけでも攻略でヒントを得て気分良く脱出してもらった方が作者としても嬉しいです。さすがに全部攻略頼りというのは何が楽しいの?とは思いますが、攻略を見る見ないはプレイされる皆様の判断にお任せしようと思いました。
おわりに
いかがでしたでしょうか。ゲームに限らず、ウェブサイトや家電、小物雑貨などでも使いやすくて親切である事こそが愛される秘訣だと思います。使いにくくてストレスが溜まる物をいつまでも使い続けようとは思いませんよね。参考になれば幸いです。